SPIの推論は、与えられた条件から「確実に言えること」を導く問題です。非言語のなかでも代表的な分野で、苦手とする人が多い一方、解き方は型に落とせます。コツはただひとつ、頭の中で考えずに、不等号・図・対応表に書き出すこと。この記事では、典型パターンを再現した例題3問と、整理のしかたの型を解説します。
まず結論:推論の4つの型と整理のしかた
推論の問題は、おおよそ次の4つの型に分かれます。型ごとに「書き出し方」が決まっているので、まずこの対応を覚えましょう。
| 型 | 問われること | 整理のしかた |
|---|---|---|
| 順序・大小 | テストの点数、ゴール順、年齢の順 | 不等号(A>B)でつなげる |
| 位置関係 | 席順、横並び・円卓の配置 | 図(マス・円)を描いて埋める |
| 対応関係 | 誰がどの部活・出身地・係か | 対応表(○×表)を埋める |
| 発言の真偽 | 「1人だけうそをついている」 | 仮定して矛盾を探す |
ここで紹介する例題は、SPIの実際の問題ではなく、典型的な出題パターンを再現したオリジナル例題です。非言語全体の頻出パターンは「SPIの頻出問題と解き方」にまとめています。
例題① 順序:「確実に言える」を選ぶ
P、Q、R、Sの4人が100m走をした。次のことがわかっている。
- PはQより先にゴールした
- RはSより先にゴールした
- QはSより先にゴールした
このとき、確実に言えるのはどれか。 ア:Pは1位だった イ:Sは4位だった ウ:Rは3位だった
解き方
- 条件を不等号にする:P>Q、R>S、Q>S
- つなげてみる:P>Q>S は決まるが、Rの位置は決まらない(R>S しかわからない)
- ありうる並びを書き出す:「R>P>Q>S」「P>R>Q>S」「P>Q>R>S」の3通り
- 選択肢を検証する:
- ア:Rが1位の並びがある → 確実ではない
- イ:どの並びでもSより先にP・Q・Rの3人全員がいる → Sは必ず4位
- ウ:Rは1位にも2位にも3位にもなれる → 確実ではない
答え:イ
ポイントは、条件が一本の不等号につながらないときに「ありうる並びをすべて書き出す」こと。「確実に言える」=どの並びでも成り立つ(反例が1つもない)ということです。
例題② 対応関係:○×表で埋める
A、B、C、Dの4人の出身地は、北海道・東京・大阪・福岡のいずれかで、重複はない。次のことがわかっている。
- Aは北海道出身でも東京出身でもない
- Bは大阪出身である
- Cは福岡出身ではない
Aの出身地はどこか。
解き方
- 4×4の対応表を作り、わかる所から埋める:Bの行は大阪に○、ほかに×
- Bが大阪なので、大阪の列はB以外すべて×
- Aの行を見る:北海道×・東京×(条件1)・大阪×(手順2) → 残りは福岡だけ
答え:福岡
対応表のコツは、○が1つ決まったら、その行と列をすべて×で埋めること。×が3つ並んだ行(列)は残り1つが自動で○になります。消去法を表で機械的にやるイメージです。
例題③ 発言の真偽:仮定して矛盾を探す
X、Y、Zの3人のうち、1人だけがうそをついている。
- X「私は犯人ではない」
- Y「Xは犯人ではない」
- Z「Xが犯人だ」
うそをついているのは誰か。
解き方
- 発言を見比べる:XとYは同じ内容、Zだけが正反対のことを言っている
- 「Zが本当」と仮定する → Xが犯人になり、XとYの発言が両方うそになる → うそつきが2人になり、「1人だけ」という条件に矛盾
- 「Zがうそ」と仮定する → Xは犯人ではなく、XとYの発言は本当 → 矛盾なし
答え:Z
真偽の問題は、誰か1人の発言を「本当(またはうそ)」と仮定して、矛盾が出るかを確かめるのが王道です。発言同士が食い違っているペアに注目すると、仮定する候補を絞れます。
推論を解く3つの鉄則
例題に共通する、推論の鉄則をまとめます。
- 必ず書き出す … 不等号・図・表への「翻訳」が推論のすべて。暗算で粘らない
- 「確実に言える」=反例がない … 1つでも成り立たない並びがあれば、その選択肢は切る
- 決まらないことは決まらないままでよい … 全員の順位や全部の対応を確定させる必要はない。問われていることだけ答える
なお、テストセンター方式では問題用紙はなく、貸与されるメモ用紙に書き出すことになります。受験方式ごとの違いは「SPIの受験方式は4種類」を参照してください。検査全体の構成は、公式のSPI情報サイトや、提供元リクルートマネジメントソリューションズの就職準備応援サイトでも確認できます。
アプリ「AIナビスタ」なら、推論の典型パターンを難易度順に演習できます。わからない問題はその場でAIに質問できるので、「解説を読んでもピンとこない」で止まりません。
まとめ
- 推論は順序・位置・対応・真偽の4つの型に分かれ、型ごとに整理のしかたが決まっている
- 共通のコツは頭で考えず、不等号・図・対応表に書き出すこと
- 「確実に言える」とは「どの場合でも成り立つ(反例がない)」という意味
推論は、型を知っているかどうかで解くスピードが大きく変わる分野です。まずは無料で、典型パターンの演習から始めてみましょう。