SPIの損益算は、商品の仕入れと販売にともなうお金の計算問題です。使う式は実質3つだけ。「定価=原価×(1+利益率)」「売価=定価×(1−割引率)」「利益=売価−原価」。これに「2割増し=×1.2」の置き換えを組み合わせれば、ほとんどの問題は同じ手順で解けます。例題3問で型を身につけましょう。
まず結論:用語と3つの式
損益算でつまずく原因の大半は、計算ではなく用語の整理不足です。お金の流れは「仕入れる → 値札をつける → (割引して)売る」の一方通行。この順に4つの用語を押さえます。
| 用語 | 意味 | 式 |
|---|---|---|
| 原価(仕入れ値) | 商品を仕入れた値段 | (出発点) |
| 定価 | 利益を見込んでつけた値段 | 原価×(1+利益率) |
| 売価(売り値) | 実際に売った値段 | 定価×(1−割引率) |
| 利益 | もうけ | 売価−原価 |
あわせて、割合の置き換えを暗記します。「○割増し=×1.○」「○割引き=×0.○」が損益算の計算のカギです。
| 言い回し | かけ算への置き換え |
|---|---|
| 2割の利益を見込む(2割増し) | ×1.2 |
| 定価の2割引き | ×0.8 |
| 25%の利益を見込む | ×1.25 |
| 定価の15%引き | ×0.85 |
ここで紹介する例題は、SPIの実際の問題ではなく、典型的な出題パターンを再現したオリジナル例題です。非言語全体の頻出パターンは「SPIの頻出問題と解き方」にまとめています。
例題① 基本:定価と利益を求める
原価1,500円の商品に、3割の利益を見込んで定価をつけた。定価はいくらか。
解き方
- 「3割の利益を見込む」=「原価の3割増し」=×1.3
- 定価 = 1,500×1.3 = 1,950円
答え:1,950円
「原価の3割(450円)を求めて足す」でも解けますが、×1.3 の一発計算にすると速く、ミスも減ります。
例題② 割引き後の損益を判定する
原価4,000円の商品に25%の利益を見込んで定価をつけたが、売れないので定価の2割引きで売った。損益はどうなったか。
解き方
- 定価 = 4,000×1.25 = 5,000円
- 売価 = 5,000×0.8 = 4,000円
- 利益 = 売価−原価 = 4,000−4,000 = 0円
答え:損も得もない(利益0円)
注目してほしいのは、25%増し(×1.25)のあとに2割引き(×0.8)すると、ちょうど元に戻ること(1.25×0.8=1)。「増した率と同じだけ引けば元どおり」ではない点が損益算の引っ掛けどころです。たとえば2割増し(×1.2)→2割引き(×0.8)は ×0.96 で、元より安くなります。
例題③ 逆算:利益から原価を求める
ある商品に2割の利益を見込んで定価をつけ、定価の300円引きで売ったところ、利益は180円だった。原価はいくらか。
解き方
- 原価を x 円とおく。定価 = 1.2x
- 売価 = 1.2x−300
- 利益の式を立てる:(1.2x−300)−x = 180
- 0.2x = 480 → x = 2,400円
答え:2,400円(確認:定価2,880円、売価2,580円、利益2,580−2,400=180円 ✓)
求めたいもの(ここでは原価)を x とおいて、お金の流れの順に式を立てるのが逆算型の王道です。検算は「求めた原価で最初から流れをたどり直す」だけなので、必ずやりましょう。
速く解くための2つの習慣
- かけ算に置き換える … 「○割増し=×1.○」「○割引き=×0.○」。段階計算より速く正確
- お金の流れの順に書く … 原価→定価→売価→利益。式を書く順番を固定すると、複雑な問題でも迷わない
なお、テストセンター方式では電卓が使えず筆算になります。電卓が使えるWebテスティングとの違いは「SPIの受験方式は4種類」で確認してください。検査の全体像は公式のSPI情報サイト、受検準備の情報は提供元リクルートマネジメントソリューションズの就職準備応援サイトが参考になります。
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まとめ
- 損益算は原価→定価→売価→利益の流れに沿って、3つの式で解く
- 「○割増し=×1.○」「○割引き=×0.○」の置き換えが速さと正確さのカギ
- 逆算型は原価を x とおいて流れの順に立式。最後に流れをたどって検算する
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