SPIの速さの問題は、「距離=速さ×時間」の1本がすべての出発点です。求めたいものを x とおいてこの式に当てはめれば、往復も、2人が出会う問題も、追いかける問題も同じ型で解けます。2人の動きは「向かい合うなら速さを足す、追いかけるなら速さの差で割る」(旅人算)。引っ掛けで頻出の「往復の平均速度」まで、例題4問で解説します。
まず結論:公式は1本+旅人算の2パターン
| 問題のタイプ | 使う式 |
|---|---|
| 基本(距離・速さ・時間のどれかを求める) | 距離=速さ×時間 |
| 出会い(向かい合って進む) | 出会うまでの時間=2人の間の距離÷速さの和 |
| 追いつき(同じ向きに追いかける) | 追いつくまでの時間=2人の間の距離÷速さの差 |
単位換算もセットで押さえます。時速→分速は60で割る(時速60km=分速1,000m)、分速→時速は60をかける。SPIでは換算させてから解かせる問題が多いので、最初に単位をそろえる癖をつけましょう。
ここで紹介する例題は、SPIの実際の問題ではなく、典型的な出題パターンを再現したオリジナル例題です。非言語全体の頻出パターンは「SPIの頻出問題と解き方」にまとめています。
例題① 基本:単位をそろえて「距離=速さ×時間」
時速4.5kmで歩く人が、40分間で進む距離は何kmか。
解き方
- 単位をそろえる:40分 = 40/60時間 = 2/3時間
- 距離 = 速さ×時間 = 4.5×2/3 = 3km
答え:3km
「時速なのに分で聞かれる」のが定番の出題です。計算を始める前に、時間か分のどちらかに単位をそろえること。
例題② 出会い:速さを「足す」
1,800m離れた2地点から、Aは分速70m、Bは分速80mで、同時に向かい合って出発した。2人が出会うのは出発から何分後か。
解き方
- 向かい合って進むので、2人の間の距離は1分あたり 70+80=150m 縮まる
- 出会うまでの時間 = 1,800÷150 = 12分
答え:12分後(確認:Aは70×12=840m、Bは80×12=960m、合計1,800m ✓)
2人が向かい合うときは、速さの和で距離が縮まります。1人ずつ別々に考えるより、「2人合わせて毎分150m」とまとめるのが旅人算の型です。
例題③ 追いつき:速さの「差」で割る
弟が分速60mで家を出発した。その8分後に、兄が分速100mで同じ道を追いかけた。兄が弟に追いつくのは、兄が出発してから何分後か。
解き方
- 兄の出発時点で、弟は 60×8 = 480m 先にいる
- 同じ向きに進むので、2人の差は1分あたり 100−60=40m 縮まる
- 追いつくまでの時間 = 480÷40 = 12分
答え:12分後(確認:兄は100×12=1,200m、弟は60×(8+12)=1,200m ✓)
追いかけるときは、速さの差で割ります。「先行距離を作る → 差で詰める」の2段構えで立式するのがコツです。
例題④ 引っ掛け頻出:往復の平均速度
行きは時速60km、帰りは同じ道を時速40kmで往復した。往復の平均の速さは時速何kmか。
解き方
- 「(60+40)÷2=50」は誤り。速さは単純に平均できない(かかった時間が行きと帰りで違うため)
- 片道の距離を d kmとおく。往復の距離 = 2d
- かかった時間 = d/60+d/40 = 2d/120+3d/120 = 5d/120 = d/24
- 平均の速さ = 距離÷時間 = 2d÷(d/24) = 時速48km
答え:時速48km(確認:片道120kmとすると、行き2時間+帰り3時間=5時間で240km、240÷5=48 ✓)
平均速度は必ず「合計距離÷合計時間」に戻って計算します。選択肢に「50」があったら引っ掛けを疑ってください。距離が指定されていなければ、例題のように勝手にキリのよい距離をおいて計算して構いません。
速さを得点源にする2つの習慣
- 最初に単位をそろえる … 時速と分、kmとmの混在が引っ掛けの大半。立式の前に換算する
- 求めたいものを x とおいて「距離=速さ×時間」に当てはめる … 公式の暗記を増やすより、1本の式の変形で対応する
なお、テストセンター方式は電卓不可・筆算なので、割り切れる数になるよう設計された選択肢を信じて落ち着いて計算しましょう。方式別の違いは「SPIの受験方式は4種類」を参照してください。検査の概要は公式のSPI情報サイトや、提供元リクルートマネジメントソリューションズの就職準備応援サイトでも確認できます。
アプリ「AIナビスタ」なら、速さの基本から旅人算まで頻出パターンを繰り返し演習できます。つまずいたらその場でAIに質問して、立式のどこで間違えたかをすぐ確認できます。
まとめ
- 速さの公式は「距離=速さ×時間」の1本。求めたいものを x とおいて当てはめる
- 旅人算は出会い=速さの和、追いつき=速さの差
- 往復の平均速度は「合計距離÷合計時間」。足して2で割るのは引っ掛け
型を覚えれば計算自体は単純です。まずは無料で、頻出パターンの演習から始めてみましょう。