基本情報技術者試験の科目A免除は、修了試験に合格した回ごとに決まる開始日から1年間有効です。一方で試験そのものは、システムリプレースのため2026年12月28日以降に休止する予定で、再開時期は発表されていません。IPA(情報処理推進機構)の免除制度のページにも、よくある質問にも、休止中に有効期間を止める・延ばすという記載はありません。この記事は2026年10月7日時点の公表内容にもとづいて、修了試験の回ごとに「12月27日までに免除を使えるか」「休止明けに使えるかは再開日しだいか」を表にまとめます。
結論:休止中に有効期間が止まるとは、IPAの案内に書かれていない
2026年10月7日時点で、IPAは休止中に免除の有効期間が切れる人への措置を示していません。そのため、有効期間は休止中も進むものとして予定を立てるのが安全です。
根拠は次の3つのページです。IPAの試験に関するよくある質問は、免除を「免除有効期間の開始日から1年間」と説明しています。IPAの科目A試験免除制度のページ(最終更新日2026年10月1日)に載っている事務運用マニュアルは、修了試験の回ごとに有効期間の開始日と終了日を表で示しています。休止を告知したCBT方式の試験実施についてのお知らせは、最後の試験開催日を2026年12月27日とし、2027年1月以降の実施については「2026年秋頃にウェブページでお知らせいたします」としています。どのページにも、免除の有効期間と休止の関係についての記述はありません。
| 確かめたこと | 2026年10月7日時点の状況 |
|---|---|
| 免除の有効期間 | 免除有効期間の開始日から1年間 |
| 最後の試験開催日 | 2026年12月27日(会場によってはそれより前に終わる) |
| 再開時期 | 未発表。2027年1月以降の実施は2026年秋頃に案内予定 |
| 休止中に期限が切れる人への措置 | 案内なし(延長するとも、しないとも書かれていない) |
| 免除で申し込むときに選べる最後の試験日 | 有効期間の最終日。ただし最も遅くて2026年12月27日 |
IPAが今後、救済のための措置を出す可能性はあります。この記事の表は、発表があれば変わる前提で読んでください。
科目A免除のしくみ:修了試験の合格から1年間、科目Bだけを受ける
科目A免除は、IPAが認定した講座を受講し、講座の修了試験に合格して修了を認められた人が、1年間、科目Aを受けずに基本情報技術者試験を受けられる制度です。免除で受ける日は、科目B(100分・20問)だけを受けます。
IPAのよくある質問によると、流れは「認定された講座を受講」→「修了試験に合格」→「当該講座の修了」で、その後、免除有効期間の開始日から1年間、科目A試験が免除されます。申し込むときは修了認定者管理番号が必要で、番号は認定講座や修了試験を受けた講座開設者に問い合わせて確かめます。
申込みにも決まりがあります。申込先の株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ(CBT-Solutions)がウェブサイトに載せている基本情報技術者試験の案内によると、免除を使う人は「科目A免除(修了認定者)」という区分で申し込みます。通常の「科目A・科目B」との間で、申込後に区分を切り替えることはできません。受験手数料はどちらも7,500円(税込)です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 免除を受ける条件 | 認定講座を受講し、修了試験に合格して修了を認められる |
| 有効期間 | 免除有効期間の開始日から1年間(開始日は修了試験の回ごとに決まる) |
| 当日受ける科目 | 科目Bだけ(100分・20問) |
| 申込みの区分 | 「科目A免除(修了認定者)」。申込後に通常の区分へは変更できない |
| 受験手数料 | 7,500円(税込) |
IPAの認定講座開設者向け事務運用マニュアル(2026年度版)によると、IPAが問題を提供する修了試験は年4回で、夏に2回(6月と7月)、冬に2回(12月と翌年1月)です。民間資格事業者の問題(IPA審査問題)で修了試験を受けた人は、自分の有効期間を講座開設者に確かめてください。
修了試験の回ごとの有効期間と、12月27日までに使えるか
自分がどの回の修了試験に合格したかで、答えは変わります。次の表は、2026年10月7日時点のIPAの公表内容にもとづいています。
有効期間は、上記の事務運用マニュアルの表4.7-1(2025年度)と表4.7-2(2026年度・予定)の値です。「12月27日までに使えるか」と「休止明けに使えるか」の列は、その日付と休止の予定を突き合わせた私たちの整理です。
| 修了試験の実施日 | 科目A免除の有効期間 | 12月27日までに使えるか | 休止明けに使えるか |
|---|---|---|---|
| 2025年6月8日 | 2025年6月27日〜2026年6月26日 | すでに期限切れ | — |
| 2025年7月27日 | 2025年8月15日〜2026年8月14日 | すでに期限切れ | — |
| 2025年12月14日 | 2026年1月2日〜2027年1月1日 | 使える。実質の最終日は12月27日 | 1月1日までに再開しない限り使えない |
| 2026年1月25日 | 2026年2月13日〜2027年2月12日 | 使える | 最終日までに再開するか、また再開後の試験で現行制度の免除を使えるかしだい |
| 2026年6月14日 | 2026年7月3日〜2027年7月2日(予定) | 使える | 最終日までに再開するか、また再開後の試験で現行制度の免除を使えるかしだい |
| 2026年7月26日 | 2026年8月14日〜2027年8月13日(予定) | 使える | 最終日までに再開するか、また再開後の試験で現行制度の免除を使えるかしだい |
| 2026年12月13日(予定) | 2027年1月1日〜2027年12月31日(予定) | 使えない。有効期間が休止の始まったあと(2027年1月1日)に始まる | 再開後に使える見込み。ただし、再開後の試験が新制度になった場合の扱いは未発表(10月7日時点) |
| 2027年1月24日(予定) | 2027年2月12日〜2028年2月11日(予定) | 使えない。有効期間が休止の始まる12月28日より後に始まる | 再開後に使える見込み。ただし、再開後の試験が新制度になった場合の扱いは未発表(10月7日時点) |
再開後の試験が2027年度の新制度になる場合、現行制度で得た免除をどう扱うかはまだ発表されていません。
表の読み方を補足します。2025年12月14日の回は、有効期間の最終日が2027年1月1日です。12月28日から1月1日は休止期間にあたるので、受けられる最後の日は実質的に12月27日です。
2026年1月の回と夏の2回は、12月27日までなら免除を使えます。休止明けに使えるかは、再開日が有効期間の最終日より前に来るかと、再開後の試験で現行制度の免除を使えるかで決まります。どちらも発表されていないので、今の時点では答えが出ません。
冬の2回(2026年12月と2027年1月)は、有効期間が休止の始まったあとに始まります。IPAのよくある質問は、免除を「1年間の免除有効期間内に受験する場合」に申請できるとしているので、休止前に免除で受けることはできません。
免除で申し込むときに選べる最後の日は、有効期間の最終日か12月27日の早いほう
CBT-Solutionsの案内では、免除で申し込む場合に選べる最後の試験日は「科目A試験免除の有効期間(最終日)」です。ただし、初回申込日から1年後が上限で、2025年12月27日以降に申し込んだ人は2026年12月27日までになります。
バウチャーで支払う場合は別の上限があり、2026年4月14日以降に購入申込みしたバウチャーは発行日から6か月後までです(6月28日以降に発行されたものは12月27日まで)。2026年4月14日から6月27日までに発行されたバウチャーは、選べる最後の日が12月27日より前になります。バウチャーで支払う人は、発行日を先に確かめてください。
申込後に試験日を変更する場合も、選べる日はこの上限の中に限られます。日程の変更や再受験の規則は、基本情報技術者試験はいつまで受けられるかにまとめています。
12月27日までに受けたほうがよい人・再開を待てる人
私たちの整理では、12月27日までに受けられる人は、休止前の受験を優先するのが安全です。理由は、休止明けの日程も、期限が切れる人への措置も、まだ何も決まっていないからです。ただし、どちらを選ぶかは準備の進み具合によります。
| 立場 | 私たちの整理での考え方 |
|---|---|
| 2025年12月14日の回で免除を得た人 | 12月27日までに受けないと、免除を使える機会がなくなる可能性が高い。最優先で日程を押さえる |
| 2026年1月25日の回で免除を得た人 | 有効期間は2027年2月12日まで。その日までに再開する保証はないので、休止前の受験を優先する |
| 2026年6月・7月の回で免除を得た人 | 有効期間は2027年夏まで残る。科目Bの準備ができていれば休止前に受ける。準備が足りなければ再開を待つ選択もあるが、再開日しだいで期限に間に合わない可能性がある |
| 2026年12月・2027年1月の回を受ける予定の人 | 休止前に免除は使えない。科目Aの準備もできていれば、免除を使わず科目A・科目Bの区分で12月27日までに受ける選択もある。待つ場合は再開後の日程の発表を待ち、そのあいだに科目Bの準備を進める |
12月27日までに受ける場合は、申込みの締切にも気をつけてください。予約できるのは申込日の3日後からなので、12月27日に受けるなら12月24日までに申し込む必要があります。2回受けたいなら、再受験の規則(前回の受験日の翌日から起算して30日を超えた日以降)があります。1回目を11月26日に受けると、2回目に選べるのは12月27日だけになるので、1回目はそれより早めに受けてください。
会場によっては12月27日より前に試験が終わることもあります。年末は空席が少なくなる可能性もあるので、最終日に合わせるより早めの日程を選ぶほうが無難です。受験できなかった場合も受験手数料は返還されません。
2027年度の新制度でも、科目A免除制度は続く予定
IPAが2026年3月に公表した見直しの検討状況では、2027年度の新試験制度でも基本情報技術者試験の科目A免除制度は変更しない予定とされています。基本情報技術者試験そのものも継続する案です。
同じページに書かれている基本情報技術者試験の予定は次のとおりです。
| 項目 | 見直し案での扱い |
|---|---|
| 試験区分 | 継続 |
| 新制度の開始時期 | 2027年度春頃 |
| 試験時間・問題数 | 科目A 90分・60問、科目B 100分・20問 |
| 科目A免除制度 | 変更を予定していない |
| 現行の試験制度 | 2026年度の試験実施をもって終了する予定 |
ただし、ここで分かるのは「制度が続く予定」ということまでです。現行制度で得た免除を新制度の試験で使えるか、休止のあいだに切れる期間をどう扱うかは、このページにも書かれていません。IPA自身も「今後、変更が生じる場合があります」としています。
修了試験の日程は2027年度分も予定が出ています。事務運用マニュアルの表4.5-4では、2027年6月13日・7月25日・12月12日・2028年1月23日の4回です。
免除で受けるなら、準備は科目Bに絞られる
免除で受ける人の合否は、当日受ける科目Bで決まります。科目Bで評価点600点以上(1,000点満点)を取る必要があるのは、免除を使わない人と同じです。免除を使わない人も、科目Aと科目Bはそれぞれ600点以上が必要で、一方の点で他方を補うことはありません。免除で受ける人は当日の科目がBだけなので、準備の時間は科目Bに集中させてください。
IPAの試験要綱(Ver.5.6)によると、科目Bは20問のうち、アルゴリズムとプログラミング分野が16問、情報セキュリティ分野が4問です。試験要綱は、基本情報技術者試験のプログラムは擬似言語で扱うとしています。
| 科目Bの分野 | 問題数 | 準備で意識すること |
|---|---|---|
| アルゴリズムとプログラミング | 16問 | 変数の値を表に書き出して追う練習を、1問ずつ丁寧に繰り返す |
| 情報セキュリティ | 4問 | 問題数は少ないが落とせない。公開問題・サンプル問題で問われ方を確かめる |
科目Bの形式でIPAが公開している問題は多くありません。私たちの整理では、量をこなすより、1問ごとになぜその答えになるかを説明できるまで掘り下げるほうが、少ない問題を生かせます。アプリと紙の使い分けは、基本情報技術者試験はアプリだけで合格できるかで整理しました。
私たちが運営するアプリ「AIナビスタ」の基本情報技術者対策版では、科目Bの形式でIPAが公開している問題50問(公開問題・サンプル問題)を、出典を明記して解けます。本番と同じ20問・100分で通して解けるオリジナルの予想模試もあります。
IPA公開の試験問題1,699問のすべてに解説動画が付いていて、分からないところはその場でAIに質問できます(IPAから公認・監修を受けたアプリではありません)。
ダウンロードは無料で、無料のまま一部の問題に挑戦できます。解説動画の見放題、AIへの質問し放題、予想模試などはプレミアムプランの機能です。プレミアムプランの料金は月額¥3,900で、最初の3日間は無料でお試しいただけます。
IPAの発表があったら確かめる4つのこと
IPAは2027年1月以降の試験実施について、2026年秋頃に知らせるとしています。発表があったら、免除を持っている人は次の4点を確かめてください。
- 再開日:自分の免除の有効期間の最終日より前か後か。3. と合わせて、上の表の「休止明けに使えるか」の列の答えが決まります
- 期限が切れる人への措置:休止中に有効期間が切れる人について、延長などの扱いが示されたか
- 新制度の試験での扱い:現行制度で得た免除を、2027年度の新制度の試験で使えるか
- 申込画面で選べる最後の日:免除で申し込むときに選べる最後の試験日が、どう変わるか
確かめる先は、IPAの科目A試験免除制度のページと試験情報のお知らせ、申込先のCBT-Solutionsの案内です。修了認定者管理番号など個別のことは、講座開設者に問い合わせます。IPAは講座の紹介には答えていないので、講座については受講した学校や企業に確認してください。
まとめ
- 科目A免除は、修了試験の回ごとに決まる開始日から1年間有効。免除で受ける日は科目Bだけを受ける
- 試験は2026年12月28日以降休止の予定で、最後の開催日は12月27日。再開時期は未発表
- 休止中に有効期間が切れる人への措置は、2026年10月7日時点でIPAから示されていない
- 2025年12月14日の回で免除を得た人は、12月27日が実質の最終日
- 2026年1月・6月・7月の回は12月27日までなら使える。休止明けに使えるかは、再開日と、再開後の試験で現行制度の免除を使えるかしだい
- 2026年12月・2027年1月の回は、有効期間が休止中に始まるため休止前には使えない
- 新制度でも科目A免除制度は変更しない予定。ただし現行制度で得た免除の扱いはまだ書かれていない
まずは講座開設者からの案内で、自分が何年何月の修了試験に合格したかを確かめてください。そのうえで上の表を見れば、休止前に受けるべきかどうかが分かります。