SPIの整数の推測は、「わからない数を文字で置き、合計・倍数・差を式にする」のが最初の一歩です。式が1本足りなくても、答えが整数であることや「◯◯が最も多い」「A<B<C」といった大小の条件を使えば、当てはまる組み合わせは数えるほどしか残りません。候補を書き出して条件で1つに絞り、最後にすべての条件を満たすか検算するという手順で確実に解けます。電卓が使えるWebテスティングで特に問われやすい形式です(当社での整理)。ここでは花束・シール・来場者数・切手・読書ページの5テーマで、基本から場合分けの応用まで解答・解説つきの5問を用意しました。まず自分で解いてから、「解答・解説を見る」で答え合わせをしましょう。

ここで紹介する例題は、SPIの実際の問題ではなく、典型的な出題パターンを再現したオリジナル例題です。解き方の型は「SPIの頻出問題と解き方」で詳しく解説しています。

例題① 基本:合計・倍数・差を連立する

ある花屋で、1つの花束にバラ・ゆり・かすみ草を合わせて28本使った。

  • バラの本数は、ゆりの本数の2倍
  • かすみ草は、ゆりより4本多い

ゆりは何本使ったか。

解答・解説を見る

答え:6本

わからない数のうち、他の数の基準になっているものを文字で置くのがコツです。ここではバラもかすみ草も「ゆり」を基準に決まるので、ゆりの本数を x 本とします。

  1. バラ = 2x 本、かすみ草 =(x+4)本
  2. 合計の式は 2x + x +(x+4)= 28
  3. まとめると 4x + 4 = 28 → 4x = 24 → x = 6

検算します。ゆり6本、バラ = 2×6 = 12本、かすみ草 = 6+4 = 10本。合計は 12 + 6 + 10 = 28本で条件と一致します ✓。「一番もとになる数」を文字に選ぶと、式が1本にまとまって迷いません。

例題② ひねり:大小の条件で候補を絞る

ある文具の詰め合わせに、赤・青・緑のシールを合わせて21枚入れた。

  • 赤の枚数は、緑の枚数のちょうど2倍
  • 枚数は 緑 < 青 < 赤 の順に多い

青は何枚入っているか。

解答・解説を見る

答え:6枚

倍数の条件で文字を減らし、大小の条件で候補を1つに絞り込みます。緑を c 枚とすると、赤 = 2c 枚です。

  1. 青を b 枚とすると、合計は 2c + b + c = 21 → b = 21 − 3c
  2. 「緑 < 青」より c < 21 − 3c → 4c < 21 → c < 5.25 → c は5以下
  3. 「青 < 赤」より 21 − 3c < 2c → 21 < 5c → c > 4.2 → c は5以上
  4. 2つを満たす整数は c = 5 だけ。このとき青 = 21 − 3×5 = 6枚

検算します。緑5枚、青6枚、赤 = 2×5 = 10枚。合計は 5 + 6 + 10 = 21枚 ✓、大小も 5 < 6 < 10 で条件どおり ✓。大小の不等式を、そのまま c の範囲に翻訳すると、候補が一気に絞れます。

例題③ 逆算:平均と「等しい差」から求める

ある美術館の3日間の来場者数を調べたところ、次のことがわかった。

  • 金曜日は210人
  • 「金曜と土曜の差」は「土曜と日曜の差」に等しい(3日とも人数は異なる)
  • 3日間の平均は190人

日曜日は何人だったか。

解答・解説を見る

答え:170人

「金曜と土曜の差 = 土曜と日曜の差」は、3日間が同じ間隔で並ぶ=等差になっているという意味です。等差に並ぶ3つの数では、真ん中の数が平均に等しくなります

  1. 真ん中は土曜日なので、土曜 = 平均 = 190人
  2. 差が等しいので、金曜 − 土曜 = 土曜 − 日曜 → 210 − 190 = 190 − 日曜
  3. 20 = 190 − 日曜 → 日曜 = 170人

検算します。3日間の合計は 210 + 190 + 170 = 570人、平均は 570 ÷ 3 = 190人で条件と一致 ✓。差も 210−190 = 20、190−170 = 20 で等しく ✓、3日ともすべて異なります ✓。「差が等しい=等差」と気づけば、真ん中=平均で一気に片づきます。

例題④ 場合分け:「最も多い」で候補を1つに

郵便局で70円・90円・130円の切手を、3種類ともそれぞれ1枚以上買ったところ、代金はちょうど850円だった。買った枚数は90円切手が最も多い。

70円切手は何枚買ったか。

解答・解説を見る

答え:2枚

金額の合計だけでは式が1本しかないので、枚数を数え上げて条件で絞ります。まず全体を10で割ると計算がラクになります。70円→7、90円→9、130円→13、合計 850円→85 として、7a + 9b + 13c = 85(a・b・cは各枚数、すべて1以上)を考えます。

  1. いちばん枚数の多い9(90円)に注目し、130円の枚数 c を1枚から順に試します
  2. c = 1 のとき 7a + 9b = 72 → 整数解は(a, b)=(9, 1)だけで、b = 1 は最多になれず不適
  3. c = 2 のとき 7a + 9b = 59 → (a, b)=(2, 5)。b = 5 が a = 2、c = 2 より多く条件を満たす ✓
  4. c = 3 以上では 7a + 9b が小さくなり、b を最多にできる整数解は残らない

よって a = 2、b = 5、c = 2 に決まり、70円切手は2枚です。

検算します。70×2 + 90×5 + 130×2 = 140 + 450 + 260 = 850円 ✓。枚数は 70円2枚・90円5枚・130円2枚で、90円が最も多い ✓。「最も多い」は候補を1つに絞る強い条件なので、数え上げた組み合わせに必ず当てはめて確認しましょう。

例題⑤ 応用:最多と最少の差で場合分け

ある人が3日間で読んだ本のページ数を数えた。

  • 3日間の合計は27ページ
  • 一昨日読んだページ数は、昨日読んだページ数のちょうど3倍
  • 最も多く読んだ日と、最も少なく読んだ日の差は17ページ

今日は何ページ読んだか。

解答・解説を見る

答え:19ページ

倍数の条件で文字を1つにまとめ、残る条件(最多と最少の差)で候補を絞ります。昨日を x ページとすると、一昨日 = 3x ページ、今日 = 27 − 3x − x =(27 − 4x)ページです。

  1. 各日1ページ以上なので、今日 = 27 − 4x ≧ 1 より x は1〜6のいずれか
  2. x を順に当てはめ、3つのページ数と「最多 − 最少」を書き出します
昨日 x一昨日 3x今日 27−4x最多−最少
132322
261917
391512
412118
515710
618315
  1. 差が17ページになるのは x = 2 のときだけ。今日 = 27 − 4×2 = 19ページ

検算します。昨日2ページ・一昨日6ページ・今日19ページで、合計は 2 + 6 + 19 = 27ページ ✓。一昨日6ページは昨日2ページの3倍 ✓、最多は今日の19ページ・最少は昨日の2ページで差は 19 − 2 = 17ページ ✓。どの日が最多・最少になるかは決め打ちせず、候補を表にして差を確かめるのが安全です。

もっと解きたくなったら

整数の推測は、文字で置く → 合計・倍数・差を式にする → 整数・大小・「最も多い」で候補を絞るという手順さえ身につければ、テーマが変わっても同じように解けます。似た「条件から絞る」型の推論の練習問題や、非言語全体の頻出パターンをまとめた「SPIの頻出問題と解き方」もあわせて解くと、絞り込みの感覚が定着します。ほかの単元はSPIの練習問題一覧から選べます。

アプリ「AIナビスタ」なら、整数の推測のような「条件から絞る」問題を、制限時間つきの模試形式で段階的に演習できます。候補の絞り方に迷ったら、その場でAIに質問して考え方を確認できます。