場合の数の並べ方は、「異なるn個を全部並べる=n×(n−1)×…×1(n!)、そこからr個だけ選んで並べる=nPr」が土台です。「隣り合う」条件はまとめて1つに束ねて数え、「〜でない・〜しない」ときは全体からダメな並びを引く(余事象)と速く解けます。ここでは本の並べ方・役職の割り当て・隣り合う/隣り合わない・円順列と、切り口を変えた5問を、途中式と検算つきの解答・解説で用意しました。まず自分で解いてから、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしましょう。
ここで紹介する例題は、SPIの実際の問題ではなく、典型的な出題パターンを再現したオリジナル例題です。解き方の型は「SPIの確率・場合の数の解き方」で詳しく解説しています。
例題① 基本:異なるものを全部並べる(階乗)
表紙のちがう6冊の文庫本を、本棚に横一列に並べる。並べ方は全部で何通りあるか。
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答え:720通り
「並べる=順番を区別する=順列」です。すべて異なる6冊を全部並べるので、左の位置から順に、置ける本の数をかけ合わせていきます。
- 左端:6冊のどれでもよい=6通り
- 2番目:残り5冊=5通り、以降 4通り・3通り・2通り・1通り
- 全部かける:6×5×4×3×2×1 = 720通り
異なるn個を全部並べる並べ方は n!(nの階乗)。「並べる・順番をつける」と来たら順列と判断するのが型です。別の見方でも検算します。5冊を並べると5! = 120通り、そこへ6冊目を差し込める位置は「両端+本の間」の6か所なので 120×6 = 720通りで一致 ✓。
例題② 選んで並べる:役職を割り当てる(nPr)
あるサークルの7人の中から、部長・副部長・会計の3つの役職を1人ずつ選ぶ。選び方(割り当て方)は全部で何通りあるか。
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答え:210通り
役職は3つとも違う役割なので、選ぶだけでなく「誰がどの役か」の順番まで区別して数えます(=順列nPr)。
- 部長:7人の誰でもよい=7通り
- 副部長:部長を除く残り6人=6通り
- 会計:さらに残り5人=5通り
- かけ合わせる:7×6×5 = 210通り(=7P3)
検算します。もし「役職の区別なく3人を選ぶだけ」なら組合せで 7×6×5 ÷(3×2×1)= 35通り。今回は選んだ3人に部長・副部長・会計という並べ替え(3! = 6通り)の違いがあるので、35×6 = 210通りで一致します ✓。役割・順位・位置の違いがあるなら順列、選ぶだけなら組合せと見分けます。
例題③ 隣り合う条件は「束ねて1つ」に
両親と子ども3人の5人が、横一列に並んで写真を撮る。両親の2人が隣り合う並び方は全部で何通りあるか。
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答え:48通り
「隣り合う」ときは、その2人をひとまとめにして1人ぶんの「かたまり」として数えるのが定石です。
- 両親を1つのかたまりとみなすと、「かたまり+子ども3人」の4つを並べる = 4! = 24通り
- かたまりの中で、父・母の左右の並びが2通り=2通り
- かけ合わせる:24×2 = 48通り
別の数え方でも検算します。両親が隣り合う位置は、5席のうち隣どうしのペア(1-2, 2-3, 3-4, 4-5)の4か所、それぞれ父母の左右で2通り、残り3席に子ども3人で3! = 6通り。4×2×6 = 48通りで一致します ✓。「隣り合う」と来たら束ねる、あとで中の並びをかける——この2段構えを忘れないのがコツです。
例題④ 「隣り合わない」は全体から引く(余事象)
A・B・C・D・Eの5人が横一列に並ぶとき、AとBが隣り合わない並び方は全部で何通りあるか。
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答え:72通り
「隣り合わない」を正面から数えると場合分けが増えます。全体から「隣り合う並び」を引く(余事象)のが速いです。
- 全体(5人を自由に並べる)= 5! = 120通り
- AとBが隣り合う並び=AとBを束ねて4! = 24、中の左右2通りで 24×2 = 48通り(例題③と同じ「束ねる」技)
- 隣り合わない = 120 − 48 = 72通り
直接数える「すき間に入れる」方法でも検算します。まずAとB以外の3人(C・D・E)を並べる=3! = 6通り。この3人がつくる4つのすき間(両端と間)に、AとBを別々に入れる = 4×3 = 12通り。6×12 = 72通りで一致します ✓。「〜でない」ときは全体からそうなる並びを引く——これが場合の数の逆算の基本形です。
例題⑤ 応用:円順列(円卓に座る)
6人が円形のテーブルを囲んで座る。回転して同じ並びになるものは1通りと数えるとき、座り方は全部で何通りあるか。
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答え:120通り
円形では、回すと同じになる並びを重複して数えないため、一列のときの数え方をそのまま使えません。
- 6人を横一列に並べると 6! = 720通り
- ただし円形では、6人ぶん回転させた並びはすべて同じ = 6通りずつ重複している
- 720 ÷ 6 = 120通り
公式でも確認します。n人の円順列は (n−1)!。6人なら (6−1)! = 5! = 120通りで一致します ✓。これは「1人を基準の席に固定して、残り5人を一列に並べる = 5! = 120通り」と考えても同じです。円になったら「(n−1)!」、または「1人を固定して残りを並べる」と覚えておきましょう。
もっと解きたくなったら
場合の数の並べ方は、「全部並べる=n!/選んで並べる=nPr」を土台に、「隣り合う=束ねる」「〜でない=全体から引く(余事象)」「円になったら(n−1)!」の型を押さえれば、設定が変わっても同じ手順で解けます。解き方の型は「SPIの確率・場合の数の解き方」に、確率とあわせた演習は「SPIの確率・場合の数の練習問題」にまとめています。ほかの単元の例題は問題一覧からも探せます。
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