SPIの語句の意味は、その場で考えるより「本来の意味を知っているか」で決まる知識問題です。特に狙われるのが、世間で意味を取り違えられやすい慣用句と、似ているのに使い分ける熟語。ここでは誤用しやすい言葉を中心に、解答・解説つきの6問を用意しました。まず自分で答えを決めてから、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしましょう。
ここで紹介する例題は、SPIの実際の問題ではなく、典型的な出題パターンを再現したオリジナル例題です。解き方の型は「SPIの語句の意味の解き方」で解説しています。
例題① 慣用句:本来の意味はどっち?「敷居が高い」
「あの店は敷居が高い」というときの「敷居が高い」の本来の意味として、最も適切なものを選びなさい。
ア 高級すぎて気軽に入りにくい イ 不義理をしていて訪ねにくい ウ 入り口が狭くて入りづらい
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答え:イ
「敷居が高い」の本来の意味は、不義理や面目ないことがあって、その人の家や場所へ行きにくい、です。
- 「敷居」は家の出入り口の横木。またいで「家に入る」ことのたとえ
- つまり「迷惑をかけた相手の家に、合わせる顔がなくて行きにくい」が成り立ち
- ア「高級すぎて入りにくい」は近年とても広まった使い方ですが、本来とは別。SPIでは本来の意味で問われる前提で選びます
「ハードルが高い(=難易度が高い)」とは別物だと整理しておくと、ひっかかりません。
例題② 誤用語:「破天荒」の本来の意味
「破天荒な計画」というときの「破天荒」の本来の意味として、最も適切なものを選びなさい。
ア 豪快で大胆なようす イ だれも成し得なかったことを初めてすること ウ 自然を破壊するようす
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答え:イ
「破天荒」の本来の意味は、今までだれも成し遂げられなかったことを、初めて実現することです。
- 「天荒」は未開のままの荒れ地のことで、それを「破る(切り開く)」が語源
- そこから「前人未到のことをやってのける」という意味になった
- ア「豪快・大胆」は誤って広まった使い方。漢字の見た目(破・荒)から連想して誤解されやすい語です
見た目の漢字のイメージにつられず、語源から意味をたどると取り違えを防げます。
例題③ 使い分け:「ホショウ」を選び分ける
次の空欄に入る「ホショウ」として、漢字の使い方が最も適切なものを選びなさい。
「事故の被害者に、会社が損害を( )する。」
ア 保証 イ 保障 ウ 補償
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答え:ウ(補償)
同じ「ホショウ」でも、漢字で意味がはっきり分かれます。
- ア 保証 = 確かだと請け合うこと(例:品質を保証する、身元保証)
- イ 保障 = 保護して守ること(例:安全保障、社会保障)
- ウ 補償 = 損害や不足を埋め合わせて償うこと(例:損害補償、休業補償)
問題文は「損害を埋め合わせる」場面なので、償う意味を持つ「補償」が正解です。違う字(証=請け合う/障=守る/償=つぐなう)の意味に注目すると区別できます。
例題④ ことわざ:「他山の石」を正しく使う
「先輩の失敗を他山の石とする」というときの「他山の石」の本来の意味として、最も適切なものを選びなさい。
ア 見習うべき立派な手本にする イ 自分とは無関係なものとして放っておく ウ よくない例として自分の向上に役立てる
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答え:ウ
「他山の石」の本来の意味は、他人のよくない言動も、自分をみがく助けにできるということです。
- 由来は「よその山から出た粗末な石でも、自分の玉をみがくのに使える」
- つまり「劣ったもの・失敗例」を引き合いにして、自分を高める意味
- ア「立派な手本」は誤用。立派な手本は「手本」「鑑(かがみ)」であって、他山の石ではありません
「人のふり見て我がふり直せ」に近い、と覚えておくと意味の方向を間違えません。
例題⑤ 使い分け:「シュウシュウ」を選び分ける
次の空欄に入る「シュウシュウ」として、漢字の使い方が最も適切なものを選びなさい。
「現場の混乱を一刻も早く( )する必要がある。」
ア 収集 イ 収拾
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答え:イ(収拾)
似た音・似た形ですが、意味は別です。
- ア 収集 = あちこちから集めること(例:切手の収集、情報収集)
- イ 収拾 = 乱れた状態をおさめてまとめること(例:事態を収拾する)
問題文は「混乱をおさめる」場面なので、まとめる意味の「収拾」が正解です。「収拾がつかない(=事態がまとまらない)」という言い回しとセットで覚えると、用法から区別できます。
例題⑥ 誤用語:「姑息」の本来の意味
「姑息な手段」というときの「姑息」の本来の意味として、最も適切なものを選びなさい。
ア 卑怯でずるいこと イ その場しのぎで一時的なこと ウ 古くて時代遅れなこと
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答え:イ
「姑息」の本来の意味は、根本を解決せず、その場しのぎで間に合わせることです。
- 「姑」には「しばらく・一時」の意味があり、「姑息」で「一時のまにあわせ」を表す
- つまり「とりあえずその場をしのぐ」ことで、もともと「ずるい・卑怯」という意味ではない
- ア「卑怯」は近年広まった使い方。音や響きから連想して誤解されやすい語です
漢字の「姑(しばらく)」の意味を押さえておくと、「一時しのぎ」という本来の方向を取り違えません。
もっと解きたくなったら
語句の意味は、誤用しやすい言葉ほど狙われる分野です。本来の意味を覚えれば確実に得点になります。解き方の型と覚え方は「SPIの語句の意味の解き方」に、言語分野の全体像は「SPIの言語(国語)対策」にまとめています。
アプリ「AIナビスタ」なら、誤用しやすい語や似た熟語の使い分けを、すきま時間にもっと演習できます。意味のニュアンスで迷ったら、その場でAIに質問して、納得してから次へ進めます。