SPIの文の並べ替えは、文頭から順に読んで組み立てようとすると、途中で手が止まりがちです。見るべき場所は文末の述語で、そこに直接つながる主語や目的語を[エ]に置くところから逆算するのが速い解き方です。ここでは身近な科学・生活・歴史を題材にした5問を、解き順がわかる解説つきで用意しました。まず自分で解いてから、「解答・解説を見る」を開いて答え合わせをしましょう。

解く順番はいつも同じ3ステップです。

  1. 文末の述語を見て[エ]を決める。述語が動詞なら直前は主語か目的語、名詞で受ける形なら直前は連体修飾。
  2. 選択肢どうしの係り受けを固定する。主語とその述語、連体修飾とその名詞は隣り合うので、二つ一組で動かせます。
  3. 残りを並べて音読する。声に出して自然につながる方を採る。

さらに、指示語が入っている選択肢は指す対象より後ろにしか置けません。これが分かると候補が一気に減ります。

ここで紹介する例題は、SPIの実際の問題ではなく、典型的な出題パターンを再現したオリジナル例題です。言語分野のなかでの位置づけは「SPIの言語(国語)対策」の文の並べ替えの項にまとめています。

例題① 主語で決まる型:「起こる」のは何か

次の [ア][イ][ウ][エ] に当てはまる文をA〜Dから選び、正しい並び順を1〜6から選びなさい。

太陽を背にしたときに虹が見えるのは

[ア][イ][ウ][エ]

起こるためである。

A 空気中に浮かぶ細かな水滴が B 色ごとに分かれる分光という現象が C 太陽の光を屈折させ D もとは一つに見えていた光が

1 C→A→D→B 2 A→D→C→B 3 D→A→C→B 4 A→C→D→B 5 C→D→A→B 6 A→C→B→D

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答え:4(A→C→D→B)

  1. 文末は「起こるためである」。「起こる」は動詞なので、直前には何が起こるのかを示す主語が必要です。「〜が」で終わるのはA・B・Dの三つ。当てはめると、水滴が起こる・光が起こるでは意味が通らず、分光という現象が起こるだけが成立します。[エ]はBです。
  2. 次に係り受けを固定します。Cの「屈折させ」には主語が要り、それはAの水滴です。つまりAはCの直前。Bの中の「分かれる」の主語はDの光なので、DはBの直前です。
  3. この二組をつなぐと、A→C→D→Bが自動的に決まります。読み下すと「水滴が太陽の光を屈折させ、もとは一つに見えていた光が色ごとに分かれる分光という現象が起こるためである」となり、意味が通ります。

引っかけの正体は、主語らしい形が三つも並んでいるところです。「〜が」で終わっていても係る述語は別で、Aは「屈折させ」、Dは「分かれる」、Bだけが文末の「起こる」に係ります。主語らしい形を見つけたら、どの述語に当たるかまで確かめてください。

例題② 目的語で決まる型:「奪う」のは何を

次の [ア][イ][ウ][エ] に当てはまる文をA〜Dから選び、正しい並び順を1〜6から選びなさい。

打ち水をすると涼しく感じられるのは

[ア][イ][ウ][エ]

奪うからである。

A 地面にまいた水が B 水蒸気に変わるときに C 気化熱と呼ばれる熱を D 液体が気体になるために必要な

1 A→D→B→C 2 D→A→B→C 3 A→B→D→C 4 B→D→A→C 5 D→B→A→C 6 A→B→C→D

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答え:3(A→B→D→C)

  1. 文末は「奪うからである」。「奪う」は何を奪うのかという目的語を取る動詞です。「〜を」で終わるのはCだけなので、[エ]はCで確定し、選択肢6が消えます。
  2. Dは「必要な」で終わる連体修飾なので、直後に名詞を要求します。受けられるのはCの「気化熱と呼ばれる熱」だけです。つまりDは[ウ]に固定され、Dがそれより前に出ている選択肢1・2・4・5がまとめて落ちます。
  3. 残るAとBも、Aの水がBの「変わる」の主語なので隣り合います。「地面にまいた水が水蒸気に変わるときに、液体が気体になるために必要な気化熱と呼ばれる熱を奪う」と通ります。

決め手になったのは、連体修飾は受ける名詞を必ず連れるという性質でした。Dは単独では文末に置けず、置き場所がCの直前しかありません。並べ替えでは「〜な」「〜の」や動詞の言い切りで終わる文節を見つけたら、受ける名詞を先に探すと位置が一発で決まります。

例題③ 指示語で決まる型:「そこ」はどこを指すか

次の [ア][イ][ウ][エ] に当てはまる文をA〜Dから選び、正しい並び順を1〜6から選びなさい。

明治以降の日本が急速に近代化できた背景には

[ア][イ][ウ][エ]

あったと考えられている。

A 江戸時代の寺子屋が B 庶民の子どもに読み書きやそろばんを教え C そこで身につけた読み書きの力が D 社会に広く行き渡っていたことが

1 C→A→B→D 2 A→C→B→D 3 B→A→C→D 4 A→C→D→B 5 A→B→C→D 6 C→A→D→B

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答え:5(A→B→C→D)

  1. 文末は「あったと考えられている」。「背景には〜があった」という形なので、[エ]には「〜ことが」で終わるDが入ります。Bが最後に来る選択肢4・6は、「教えあった」となって崩れるため消えます。
  2. Cには指示語の「そこ」があります。指しているのは寺子屋ですが、その語はAにしかありません。文頭にも寺子屋は出てこないので、CはAより後ろにしか置けず、Cが先頭の選択肢1が落ちます。
  3. 残るのは2・3・5。Aの寺子屋はBの「教え」の主語なので隣り合い、A→Bの順です。Cは「広く行き渡っていた」の主語としてDの直前に来るので、A→B→C→Dに決まります。

この問題の決め手は、指示語は指す対象より後ろという制約でした。Cを[ア]に置くと、まだ何も出てきていない段階で「そこで身につけた」と言うことになり、場所が特定できません。「その」「これら」「そこ」を見つけたら、指す語がどの選択肢にあるかを先に探してください。

例題④ 逆接で決まる型:「が」が前半の終わりを教える

次の [ア][イ][ウ][エ] に当てはまる文をA〜Dから選び、正しい並び順を1〜6から選びなさい。

かつて日本の家庭では

[ア][イ][ウ][エ]

急速に普及した。

A 氷を入れて冷やす木製の箱が B 電気冷蔵庫が C 高度経済成長期に入ると D 食品の保存に使われていたが

1 D→A→C→B 2 A→D→C→B 3 A→C→D→B 4 C→A→D→B 5 A→D→B→C 6 D→C→A→B

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答え:2(A→D→C→B)

  1. 先に見るべきはDの末尾の「が」です。これは逆接で、文をここで前半と後半に区切る合図になります。つまりDが前半の終わりで、AとDが前半、CとBが後半という対比の形が見えます。
  2. 前半の主語になれるのはAだけです。文頭の「かつて」に続けて「氷を入れて冷やす木製の箱が食品の保存に使われていたが」となり、[ア]がA、[イ]がDです。
  3. 後半は時期を示すCが先、主語のBが後で、「高度経済成長期に入ると電気冷蔵庫が急速に普及した」とつながります。

引っかけは、主語に見える文節が二つあることです。とくに選択肢5のA→D→B→Cは、「電気冷蔵庫が高度経済成長期に入ると」と読めてしまい、冷蔵庫が時代に入るという妙な意味になります。逆接の「が」を見つけたら、その前後で主語が入れ替わると考えて、時期を示す文節を後半の頭に置きましょう。

例題⑤ 連体修飾で決まる型:文末が名詞のとき

次の [ア][イ][ウ][エ] に当てはまる文をA〜Dから選び、正しい並び順を1〜6から選びなさい。

電子レンジが中心部まで温められるのは

[ア][イ][ウ][エ]

仕組みによる。

A そこに含まれる水の分子を B 熱が生まれる C マイクロ波が食品の内部まで届き D 激しく振動させることで

1 A→C→D→B 2 C→D→A→B 3 A→D→C→B 4 D→C→A→B 5 C→A→B→D 6 C→A→D→B

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答え:6(C→A→D→B)

  1. 文末は名詞の「仕組み」で受ける形です。名詞の直前に置けるのは連体修飾、つまり動詞の言い切りの形や「〜な」「〜の」で終わる文節です。該当するのはBの「熱が生まれる」だけなので、[エ]はBに決まります。
  2. Aには指示語の「そこに」があります。指すのは食品の内部で、その語はCにしかありません。文頭にも食品は出てこないので、AはCより後ろです。文頭の直後に来られるのもCだけなので、[ア]が確定します。
  3. 残るAとDは、A→Dで「そこに含まれる水の分子を激しく振動させることで」と目的語と動詞がそろいます。D→Aでは動詞が先に来て目的語が浮くので誤りです。よって[イ]がA、[ウ]がD。

引っかけの正体は、文末が名詞だと主語を探しても決まらないことです。「〜が」で終わるCを主語だと思って[エ]に置くと、「マイクロ波が食品の内部まで届き仕組みによる」となって崩れます。文末が動詞か名詞かを先に見分け、主語を探すか連体修飾を探すかを切り替えましょう。

もっと解きたくなったら

文の並べ替えは、文末から逆算して[エ]を決め、係り受けで二つ一組を固定し、残りを音読するという順番を体に入れれば、初見の題材でも手が止まりにくくなります。指示語と逆接の語尾は位置を強く縛る手がかりなので、選択肢を読んだ時点で印をつけておくと迷いが減ります。

同じ言語分野では、「SPI熟語の成り立ちの練習問題6問」で語の構成を、「SPI長文読解の練習問題4問」で根拠の探し方を練習できます。分野全体の対策は「SPIの言語(国語)対策」にまとめています。

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